が無事に家に帰ってきてから二日後、ロンから手紙が来た。
家に遊びにこないかと書かれていた。
そこで騒動いや、悲劇は起こった。
「私も行きたい!」
「ダメ!絶対にダメ!」
リリーが怒った。
「三日間自宅謹慎!」
「やだ!行く!」
が仕事でいなかったからか、リリーはの分まで怒っているようだった。
「!ダメなものはダメなの!また今度行けばいいじゃない!」
「やだ!」
シリウスもジェームズもハリーもこの二人を遠巻きにしていた。
しかし、そうは問屋が下ろさない。
「ジェームズ、あなたも何か言いなさいよ!」
リリーが矛先を変えた。
「いやあ、僕は・・・・・」
リリーとの板挟みにジェームズは唸った。
「隠れてでも行ってやるから」
「あら、。未成年の魔法使いは魔法を使ってはいけないのよ、勝てると思ってるの?もし、家から一歩でも外に出たら夏休み中、家に缶詰にするからね、」
リリーとの間に火花が散った。
「行きたいの!」
「絶対にダメ!」
その日、リリーもも不機嫌全快だった。
結局、母親が味方に入ったリリーの方が強く、渋々は家で留守番となった。
しかし、ハリーがロンにのことを話してくれたようで、は行けることになった。
「、ロンに君のことを話したら二日遅れでも家に来て良いって。フレッドとジョージが漏れ鍋で待つってさ」
ハリーがロンの家に行く前日の夕食時、にそう言った。
「本当?」
するとの顔がパッと輝いた。
「まったく・・・・・そんな恥ずかしいことしないでよ・・・・・」
がため息まじりにそう言った。
「でも、でも、行って良いんでしょ!?」
仕方ない、とばかりには頷いた。
リリーも飽きれ顔でを見ていた。
「誰に似たのかしらねぇ」
シリウスとジェームズはリリーとに睨まれ、縮こまった。
「ハリー、ありがとう!」
そんな中、はハリーに微笑みかけた。
「僕、何もしてないよ・・・・・」
次の日、ハリーはリリーとと一緒に漏れ鍋に向かった。
ロンとそこで待ち合わせしているらしい。
が何故までついていくのか聞いたところ、ロンの母親も来るらしく挨拶をする、という目的だった。
「もう治ってるのに」
が悔しそうに呟くと耳ざとくそれを聞き付けたシリウスが言った。
「一応、親だからな。子供を心配するのは当たり前だ」
「アブナイおじさんなのに?」
シリウスの真面目な雰囲気にイタズラ心が芽生えたのか、ニヤリと笑った。
しかし、ジェームズは意味が分からないのか、に聞いた。
「アブナイおじさんって、シリウス、に何かしたのか?」
「バカ!自分の娘に手は出さないよ!」
シリウスがジェームズを睨んだ。
「君ならやりかねないだろ?」
ジェームズは疑い深かった。
やっと誤解を解けたのはリリーとが帰ってきたころだった。
そのころにはのご機嫌は直っていた。
二日後、はシリウスとジェームズと一緒に漏れ鍋に行った。
「、久しぶり」
すると、すでに二人は来ていてに手を振った。
「フレッド、ジョージ。元気だった?」
「もしろんさ」
二人は笑顔でに答えた。
「えっと、こっちは私のパパでシリウス。隣がハリーのパパのジェームズよ」
は一緒についてきたシリウスとジェームズを紹介した。
お互いに頭を下げたのを確認するとが父親に向き直って言った。
「もう帰って良いよ」
やはり子供としては親がいるとやりにくい。
は少し怒った様子で恥ずかしそうだった。
「はいはい。じゃあ、手紙ちょうだいね」
ジェームズはひらひらと手を振るとシリウスの背中を押しながら家に戻った。
「、荷物持つよ」
二人の大人を見送ったあと、ジョージがの荷物に手を伸ばしながら言った。
「あ、ありがとう」
は言葉にあまえて荷物を持ってもらうことにした。
煙突飛行粉を使ってたち三人はすぐに隠れ穴、ウィーズリー家の家についた。
「いらっしゃい、。話はロンから聞いているわ。怪我の方は大丈夫?」
はウィーズリー夫人に圧倒されながらもコクンと頷いた。
ウィーズリー夫人はそれを確認するとロンの部屋に案内してくれた。
「やあ、。中、入って。ちょっと狭いけど・・・・・」
ロンはが自分の部屋をどう思うか不安らしくチラチラとを見ていた。
「素敵な部屋ね。暖かい部屋だと思うわ」
はにっこりとロンに微笑んだ。
ロンの顔はほんのり赤くなった。
「そうだ、ハリー。なんかねぇ、パパたちが4日後には帰ってこいって言ってた。そのくらいにはホグワーツから手紙が届くからって」
「わかった」
ハリーは少し残念そうだ。
するとロンが話をそらすように話しかけた。
「ねぇ、。怪我の方、大丈夫なの?ハリーが全部話してくれたけど」
「え、あ、うん、怪我は大丈夫よ。だけど、全部って――ドビーのことも全部?」
は驚いたようにハリーとロンを見比べた。
ハリーは申し訳なさそうにを見た。
「パパには話さなかったのに?」
「話したことは悪いと思うけど、ちゃんと収穫はあったんだ。多分、犯人はマルフォイだ。マルフォイ家はヴォルデモートの崇拝者だったし、僕たちを憎んでる。フレッドもジョージもそうだって言ってた」
はハリーの言葉に驚いた。
フレッドとジョージにまで話したのか、とは複雑な思いだった。
「うん、でも、例えマルフォイが犯人だったとしても証拠は一切ないのよ?それにおかしな話じゃない。どうしてわざわざマルフォイ家の屋敷しもべ妖精が私の家を訪ねるの?」
が二人にそう聞くと、二人は黙りこんでしまった。
すると、ちょうど良い時にウィーズリー夫人の食事の合図が聞こえた。
三人はこの話をハーマイオニーだけには話すことにして、他の人には話さないと誓った。
リリーと大喧嘩しましたが、無事にロンの家に行けました。